「四季を感じる空間へ」を設計コンセプトとした東京・世田谷にある建築設計事務所

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建築用語知識

ここでは、建物を建てる際、よく耳にする建築の基本的な用語の解説をします。実際に建物の計画から出来上がりまでの順を追って記載しています。建築の詳しい順は、戸建の場合「業務内容」の「戸建住宅編」をご覧下さい。

役所調査 建物を計画する際には、計画している敷地に対して建設可能な建物の規模や用途など様々な条件が発生します。またまったく同じ条件の土地は二つと存在しません。そこで建物を計画する際は、その敷地にはどういう規制がかかっているかといったことを洗い出していく役所調査が必要になってきます。
地盤調査 土地・敷地がどれくらいの重さの建物に耐えられるか?どれくらいの強度を持っているかというのを機械を用いて計測することをいいます。地盤調査には、主に住宅のような比較的大きくない建物のときの調査であるスウェーデン式サウンディング試験と建築物全般に用いられるボーリング試験という二種類の試験が主にあります。
測量 土地・敷地の大きさを測り図面かすることをいいます。大きさのほかにも、建物の計画上重要な、土地の工程差や真北を測ることも行います。
用途地域 住居系7地域、商業系2地域、工業系3地域の合計12の地域が定められており、それぞれの地域で建物の用途や規模が制限されています。このうち、工業系に含まれる工業専用地域だけは、工業の利便を増進するための専用地域として、住宅を建てることは出来ません。
建ぺい率 建築面積を敷地面積で割った値です。用途地域ごとに最大の建ぺい率が定められており、その範囲内で建物を計画しなければなりません。
容積率 延べ床面積を敷地面積で割った値です。用途地域と前面の道路幅員によって敷地の最大の容積率が定められており、その範囲内で建物を計画しなければなりません。
建築面積 建物の水平投影面積にあたります。ただし、軒、ひさし、バルコニーなど柱や壁に支えられていないはね出している部分は、その先端から1mを除いて計算してよいことになっています。また、地階で地盤面上1m以下にある部分も面積には含みません。面積のとり方は柱や壁の中心で計算します。

建築面積

延べ床面積 屋内的用途に使われる空間の床面積の合計で表します。ただし、バルコニーなどは、吹きさらしで外気に十分開放されていれば先端から2mまで算入しません。また、自動車車庫その他の専ら自動車又は自転車の停留又は駐車の為の施設の床面積も算入の対象外です。面積のとり方は柱や壁の中心線で計算します。
床面積 建築物の各階またはその一部で壁その他の区画の中心線で囲まれた部分の水平投影面積で表します。
地階 床が地盤面下にある階で、床面から地盤面までの高さがその階の天井の高さの1/3以上のものをいいます。

地階

ゾーニング 建物のだいたいの大きさが決まり、次に細かく間取りを決めていく作業ですがそのまえに家の中をくつろぐ場所、食事する場所などおおまかにエリア分けしていく作業のことをいいます。この作業であらかじめそれぞれのエリアにどういう機能を持たせるかということを決めておくと、細かく間取りを考える際に決定しやすくなります。
基本設計 主にお客様と打合せをしながら間取り、高さ関係、外観、建物以外の部分(庭、駐車場など)などをおおまかに決めていく作業です。戸建住宅であれ ば主に1/100程度の縮尺で図面を作っていきます。
実施設計 基本設計で固まった案に基づき、建物の工事の見積・施工に必要な実施図面を作成します。建物の屋根・外壁のような基本的な部分から、内部の壁仕上・建具の取手といった細部に至るまで詳細に決定していきます。
意匠設計 いわゆる「設計」のことです。お客様と直接打合せをして建物のデザインから間取り、素材・色などの仕様ほか様々なことを決定していきます。
構造設計 意匠設計で決めた建物が物理的に成り立っているかを構造の分野から検討する作業です。柱や梁の大きさを地震力・風圧力・積載加重などの外力と自重を考慮し計算して決めていきます。意匠設計とは事務所自体が別れているケースが多くお互いにやり取りをしながら、建物の構造を決定していきます。
設備設計 意匠設計で決めた建物に給排水や電気設備などが問題なく配置されているか、検討していく作業です。敷地に対するインフラ設備を確認・検証し電気・ガス・水道の容量や配線・配管の種類・系統などを決めていきます。こちらも構造設計と同じで、事務所自体が意匠設計とは分かれている場合が多く、お互いにやり取りしながら仕事を進めていきます。
建築確認申請 計画している建物が、建築基準法に不適合な箇所がないかどうかを、チェックするために役所に設計図書などを提出し審査してもらう作業です。不適合箇所がある場合は、設計図を修正しなければ、工事を行うために必要な確認済証が交付されません。
住宅性能表示制度 個々の住宅の水準を評価・表示する為の共通のものさしとして平成12年から始まった制度で、「構造の安定」、「火災時の安全」、「劣化の軽減」、「維持管理への配慮」、「温熱環境」、「空気環境」、「光・視環境」、「音環境」、「高齢者などへの配慮」の9項目からなるものです。各項目ごとに等級1~5の評価を行い、等級の数が大きいほど性能が高いとされています。この制度を利用することで、欠陥住宅を回避したり、一定の品質を確保することが可能です。
工事請負契約 建築主と工務店(建設会社)との間で結ばれる建設工事に関する契約で請負契約とは建設工事に関しては、建築という仕事をして、建物を完成することを約束し、それに対して工事費という報酬を支払うことを約束するものです。
地鎮祭 地鎮祭とは、文字どおり地の神を鎮めるという意味があり、またこれからの工事の安全を祈願する為の儀式です。工事に先立って行われます。住宅の場合は一般に神式が多いようです。神主に来ていただき、祓い清めてもらいます。費用としては、3~5万円が多く見受けられます。
上棟式

棟上げまで工事が終了したことに感謝し、無事、建物が完成することを祈願する儀式。「棟上げ(むねあげ)」、「建前(たてまえ)」ともいう。

最近の上棟式は「儀式」というよりも施主が職人さんをもてなす「お祝い」のようなものとなっているケースが多いようです。

引渡し 役所検査などの諸検査を終了し、工事代金と引き換えに鍵の受領(取扱説明書などの書類も含む)を行うことです。これをもって工事完了。はれてお客様の建物となります。

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